東京都「香港」区と、東南アジアの東京「シンガポール」
シンガポールは、アジア各国の貿易量が落ち込んだ影響を少なからず被っています。しかし経済的なダメージにあえぐ東南アジア各国と比較しても、人口が316万人という少人数の割に豊富な資金がある有望な金融市場です。
香港を日本に例えると、東京都「香港」区という雰囲気がありますが、シンガポールは東南アジアに於ける「東京」と例えればイメージが捉えやすいでしょうか。香港もシンガポールも、商売の競争は熾烈です。けれど人や金の経営資源を調達し、残る経営資源である物(サービス)を周辺諸国で生産する際の本部機能は格段に充実しています。
東南アジアのビジネス展開には、シンガポールは有利な国です。天然資源の確保とそれらを加工した製品を調達する先として、マレーシアと共にインドネシア、タイ、ベトナムなどがあります。それらはシンガポールから空路1?2時間で到着する距離です。オーストラリアやニュージーランドも守備範囲。もちろんアジアの金融中心地であり、ビジネス上は英語が完全に通じ、金融市場が明確な規則で清潔に運営されています。
今後海外に雄飛する企業は、中国本土での活動ならば香港で、東南アジアに於いてはシンガポールで拠点を創り、資金や人材などの経営資源を確保していく段取りが前提になるに違いありません。

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